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クロムハーツ クロスボール #1 スモールCHクロス Chrome Hearts

¥650,000 税込

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大人気商品なので説明は不要だと思います。

ですので少し語らせて下さい。

クロスボールネックレスとの運命的な出会いを...

第一章:雨の日のセレクトショップ

それは梅雨の終わりかけの、ジメジメとした土曜日の事でした。
私は毎日の仕事に疲れ果てて心も財布も軽やかになっていました。

仕事上で「あんたの個性が見えない」と言われた言葉が頭の中でリピートされていた事を覚えています。

雨宿りのつもりで飛び込んだセレクトショップで、店主らしき髭面の男性が奥でコーヒーを飲んでいる。いるのは私だけ。

「いらっしゃい。雨宿り?」
「あ、いえ...すみません」
「ゆっくり見てけよ」

古着を適当に眺めていると、ガラスケースの中で何かがキラリと光った。近づいてみると、見たことのないデザインのシルバーネックレス。十字架がたくさん付いていて、何とも言えない存在感を放っていました。

長く見ていると、
「それ、気になる?」店主が近づいてきた。
「これ、ブランドですか?」
「クロムハーツ。知らん?まあ、君くらいの年齢だと馴染みないかも」
クロムハーツ。聞いた事がありました。

「実はこれ、変な事情があってな」
店主はコーヒーを飲みながら話し始めました。

「これ持ち込んだ客が、『次に必要としている人に渡してくれ』って言い残して帰っちゃった。代金も受け取らずに。」
「え?」
「で、条件もあってな。そいつが『個性的な自分らしく生きてる奴に渡してくれって」

仕事での言葉を思い出しました。
「あんたの個性が見えない」

私は、
「いま財布に入ってる現金全部と交換しませんか?」
「おー...。そんなに入って無さそうだけどな。いくら入ってる?」

財布を確認すると、五千円札が1枚、千円札が4枚と小銭が少し。

9250円。

「9250円です。」
「マジか...。まぁ俺も無料で手に入れたから。良いよ9250円で。」
「え。良いんですか?」
「そのフックの刻印見てみろ。.925って書いてるだろ?」

そこには潰れた文字で.925の刻印が確かにありました。

「運命かもしれないです。」
「そうだな...。じゃあ取引成立だ。」

後日、そのセレクトショップに行くと潰れていました...。

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